城下町の歴史と最先端の研究・教育拠点が融合し、暮らしの利便性も高い鶴岡市で暮らす

米どころ庄内地域の拠点都市

鶴岡市内の街並み
鶴岡市内の街並み

鶴岡市は山形県の西部、日本海側に位置し、面積は1,300平方kmと東北地方で最も広い。鶴岡市では「出羽三山」「サムライゆかりのシルク」「北前船寄港地」と3つの日本遺産が認定されているほか、学校給食、バンジージャンプ、サーフィンの発祥の地として知られる。

鶴岡市は米どころ庄内平野をはじめ、日本海や月山など豊かな自然に恵まれている。城下町で近隣に温泉があることから観光客の姿も多い。鶴岡ならではのグルメも多く、贅沢な暮らしを実現できる街だ。

城下町として発展した歴史を受け継ぐ

「鶴ヶ岡城」跡地に整備された「鶴岡公園」
「鶴ヶ岡城」跡地に整備された「鶴岡公園」

江戸時代の鶴岡は「鶴ヶ岡城」の城下町として栄えた。「鶴ヶ岡城」の前身である「大宝寺城」が築かれたのは鎌倉時代初期と古い。江戸時代に城下町が整備され、これが現在の鶴岡の街の基礎になっている。現在の「鶴岡山王商店街」付近では九のつく日に「三斎市」が開かれるなど、城下町は大いににぎわっていたという。明治維新後に「鶴ヶ岡城」は解体され、本丸跡には藩祖である酒井忠勝を祀る「荘内神社」が設けられた。現在、「鶴ヶ岡城」跡は「鶴岡公園」になっており、隣接地には「鶴岡市役所」も置かれ、行政の拠点にもなっている。

鶴岡市内には庄内藩校「致道館」、「致道館」で使用されていた物品や郷土資料を展示する「致道博物館」、庄内藩の御用商人であった風間家の邸宅「丙申堂」など歴史の面影を感じられるスポットが多い。

JR羽越線のほか高速バスも集まる

JR羽越線「鶴岡」駅
JR羽越線「鶴岡」駅

鶴岡エリアは古くから交通の要衝でもあった。「鶴岡」駅は新潟県から秋田県を結び日本海縦貫線の一部となるJR羽越線の拠点駅だ。「鶴岡」駅には特急「いなほ」も停車し、「酒田」駅には20分、「余目」駅には10分、「新潟」駅には約2時間でアクセスできる。週末を中心に運行される新潟・庄内の食と景観を楽しむ観光列車「海里」号も停車し、料亭やレストランが監修した食事の提供、限定弁当の販売なども行われている。

高速バス乗り場もある「エスモールバスターミナル」
高速バス乗り場もある「エスモールバスターミナル」

「鶴岡」駅付近にある「エスモールバスターミナル」はバス交通の拠点で、仙台市や山形市に向かう高速バスのほか、東京都や埼玉県方面への夜行高速バスも発着する。「庄内空港」は「エスモールバスターミナル」からリムジンバスで30分弱の所要時間だ。「庄内空港」からは「羽田空港」行きが1日5便あり、1時間5分のフライトで到着する。

鶴岡市内には国道7号、県道332号線など幹線道路も多い。山形自動車道「鶴岡」IC、日本海東北自動車道「鶴岡西」ICも近く、カーアクセスも便利だ。

庄内地域の研究、教育拠点となる「慶應義塾大学鶴岡タウンキャンパス(TTCK)」

バイオなどの研究が行われる「慶應義塾大学鶴岡タウンキャンパス」
バイオなどの研究が行われる「慶應義塾大学鶴岡タウンキャンパス」

2001(平成13)年、「鶴ヶ丘城」跡付近に「慶應義塾大学」と山形県および庄内地域の市町村が連携し、「慶應義塾大学鶴岡タウンキャンパス(TTCK)」が開設された。その中核となる「慶應義塾大学先端生命科学研究所(IAB)」では本格的なバイオの研究所で、TTCKによる分野横断的な研究・教育から多くの独創的な人材やベンチャー企業も誕生した。

また、鶴岡市と「慶應義塾大学」、「東北公益文科大学」が共同運営する図書館「致道ライブラリー」も開設された。さらに、「慶應義塾大学」附属中高一貫校の生徒が夏休みに最先端のバイオ研究を行う「慶應サマーバイオカレッジ」、「山形県立鶴岡中央高等学校」の生徒が放課後にIABで研究補助業務に従事する「研究助手制度」、将来博士号を取得して研究者を目指したい高校生を研究生として自由研究を支援する「特別研究生制度」、全国の高校生が生命科学に関する自由研究を発表する「高校生バイオサミットin鶴岡」など次世代の研究者を育てる取り組みも行われている。

TTCK付近には2005(平成17)年に本格的な芸術文化施設として「鶴岡アートフォーラム」が誕生したほか、2018(平成30)年には「荘銀タクト鶴岡(鶴岡市文化会館)」もオープンするなど、文化の街という性格も持つようになった。

日本初の「ユネスコ食文化創造都市」

鶴岡市内は2,000m級の山々から平野、海岸まで様々な地形があり、温度帯も幅広い。このため、農産物や海産物など多彩な食材が生み出される。数百年以上続く在来作物の生産も続けられている。

鶴岡市内にはこうした食材を活かした行事食や伝統食も多い。山岳修験の聖地「出羽三山」では古くから精進料理が受け継がれてきた。多様な食文化が評価され、鶴岡市は2014(平成26)年、日本初の「ユネスコ食文化創造都市」に認定された。

鶴岡市は日本有数の穀倉地帯で「つや姫」をはじめとしたブランド米の生産が多く、ご飯の味には定評がある。ハリハリ漬け、しそ巻き、塩納豆、海苔クラゲ、わらび醤油漬けなどご飯のお供も事欠かない。

鶴岡の食を味わえる「つるおか食文化市場 FOODEVER」
鶴岡の食を味わえる「つるおか食文化市場 FOODEVER」

「鶴岡」駅前にある「つるおか食文化市場 FOODEVER」では鶴岡特産のメニューを提供するグルメ店、厳選された旬の食材や土産を扱う店が並び、鶴岡ならではの「食」を堪能できる。

県道332号沿いに多彩な店が並ぶ

鶴岡市内を縦断する県道332号線沿いにはドラッグストア「ドラッグセイムス 鶴岡宝田店」など暮らしに便利なロードサイト店が充実し、買い物環境もよい。「EN/ME (エンメ)」、「ばばカフェ」などおしゃれなカフェをはじめ、「スターバックスコーヒー 鶴岡店」といった人気のチェーン店も並ぶ。

S-MALL(エスモール)
S-MALL(エスモール)

県道332号線と「鶴岡」駅の間に立つ「S-MALL(エスモール) 」はスーパーマーケット「マルホンプラス エスモール店」のほかファッション、雑貨などの専門店も入り、多彩な買い物ニーズに応えてくれる。「鶴岡共同の家 こぴあ」にも食料品やファッションなどの専門店が入るほか、「コメリハード&グリーン鶴岡店」が併設されている。自動車を使えば、約70店舗が集まる大規模ショッピング施設「イオンモール三川」での買い物も楽しめる。

庄内地域の拠点都市ならではの生活利便性に恵まれ、教育や文化の魅力も多彩な鶴岡市。ここは幅広い世代が快適に暮らせる街と言えよう。

城下町の歴史と最先端の研究・教育拠点が融合し、暮らしの利便性も高い鶴岡市で暮らす
所在地:山形県鶴岡市 

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